大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「僕も丁度換え時だと思っていたところです」
言いながら、「よく分かりましたね」と自分の方へ伸ばされたままの日織の手をギュッと握って彼女の顔を間近で覗き込んだ。
「もしかして……僕のために日織さんが好みのフレームを選んでくださるのですか?」
あくまでも自分自身買い換えようと思っていたのだと触れながら、〝選ぶのだけ〟お願いしたいと言外に含ませたつもりの修太郎だ。
だが。
「もちろん! 私が修太郎さんに掛けて頂きたい素敵な眼鏡を選んで差し上げたいと思っています。でも……お顔につけるものですし、好みもありますよね? だから最終的には修太郎さんご自身が一番気に入ったものを選んでいただきたいと思っています。そこに関しては、私に遠慮は無用なのです。ですが――」
そこでグイッと誇らしげに胸を張ると、
「お金のことは気になさらず選んでいただきたいのですっ! 今回は〝日織〟にドーンとお任せなのですっ」
言って、胸をポンッと叩かれてしまう。
言いながら、「よく分かりましたね」と自分の方へ伸ばされたままの日織の手をギュッと握って彼女の顔を間近で覗き込んだ。
「もしかして……僕のために日織さんが好みのフレームを選んでくださるのですか?」
あくまでも自分自身買い換えようと思っていたのだと触れながら、〝選ぶのだけ〟お願いしたいと言外に含ませたつもりの修太郎だ。
だが。
「もちろん! 私が修太郎さんに掛けて頂きたい素敵な眼鏡を選んで差し上げたいと思っています。でも……お顔につけるものですし、好みもありますよね? だから最終的には修太郎さんご自身が一番気に入ったものを選んでいただきたいと思っています。そこに関しては、私に遠慮は無用なのです。ですが――」
そこでグイッと誇らしげに胸を張ると、
「お金のことは気になさらず選んでいただきたいのですっ! 今回は〝日織〟にドーンとお任せなのですっ」
言って、胸をポンッと叩かれてしまう。