大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
***
「ききちゃはホントにしゅごいのれす。私もしゅーたろぉさんとまた一緒に……働……」
パタン……と突然。
器用に食器を倒さない形で机に突っ伏した日織が、伏せたままムニャムニャとした口調でそうつぶやいて。
葵咲の衝撃告白に固まっていた三人の目が、一斉に日織に注がれる。
「日織さんっ?」
「ひおちゃんっ⁉︎」
修太郎がガタッと椅子を跳ね除けて立ち上がるのと、葵咲が理人から視線を外して頓狂な声を上げたのとがほぼ同時だった。
理人は一人、葵咲からの告白のショックから立ち直れないみたいに呆然としたまま――。
結局これ以上の宴の続行は不可能という判断になった。
***
「すみません。こんな中途半端な形になってしまって――」
日織は結局スヤスヤと寝息をたてて寝落ちしてしまっていただけだったので、寝室に連れて行って寝かせたのだけれど。
さすがに宴席の真っ只中にホスト側がそんなことになるとは思っていなかった修太郎は、申し訳なさに眉根を寄せた。
「いえ、元はと言えば僕が彼女のグラスを満たしたのが原因ですので」
「本当その通りだよ! 理人のバカっ」
申し訳なさそうに理人が修太郎に頭を下げるや否や、葵咲がそれに追い討ちをかける。
「ききちゃはホントにしゅごいのれす。私もしゅーたろぉさんとまた一緒に……働……」
パタン……と突然。
器用に食器を倒さない形で机に突っ伏した日織が、伏せたままムニャムニャとした口調でそうつぶやいて。
葵咲の衝撃告白に固まっていた三人の目が、一斉に日織に注がれる。
「日織さんっ?」
「ひおちゃんっ⁉︎」
修太郎がガタッと椅子を跳ね除けて立ち上がるのと、葵咲が理人から視線を外して頓狂な声を上げたのとがほぼ同時だった。
理人は一人、葵咲からの告白のショックから立ち直れないみたいに呆然としたまま――。
結局これ以上の宴の続行は不可能という判断になった。
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「すみません。こんな中途半端な形になってしまって――」
日織は結局スヤスヤと寝息をたてて寝落ちしてしまっていただけだったので、寝室に連れて行って寝かせたのだけれど。
さすがに宴席の真っ只中にホスト側がそんなことになるとは思っていなかった修太郎は、申し訳なさに眉根を寄せた。
「いえ、元はと言えば僕が彼女のグラスを満たしたのが原因ですので」
「本当その通りだよ! 理人のバカっ」
申し訳なさそうに理人が修太郎に頭を下げるや否や、葵咲がそれに追い討ちをかける。