大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
連絡先に入っているのは、未だに修太郎、両親、義父母、修太郎の弟で元許嫁の健二とその恋人の佳穂、修太郎の腹違いの妹たちである百合子と籐子。そうして幼馴染みの葵咲と、市役所で働いた際お世話になった中本さんの11人だけ。あとはお互いの実家の固定電話くらいで。
ずっと増えなかった電話帳に新しい連絡先が増えるのをちょっぴりくすぐったく感じた日織だ。
でも――。
「あ、あのっ」
久々すぎて、自分の番号の呼び出し方も、相手の番号の登録の仕方も分からなくてドギマギしてしまう。
「ああ、お前もiPhoneか。触ってもいい?」
聞かれて、ふと見ると、羽住が手にしているのも同じリンゴマークのスマートフォンで。
日織のと、大きさとデザインこそ微妙に違えど、きっと使い方はほぼ一緒なんだろう。
「お願いします」
ソワソワしながらロックを解除して羽住に携帯を差し出すと、ササッと操作されて、あっという間に電話帳に「羽住十升 080-xxxx-xxxx」という新たな連絡先が追加された。
「藤原の番号も、もらったから」
ずっと増えなかった電話帳に新しい連絡先が増えるのをちょっぴりくすぐったく感じた日織だ。
でも――。
「あ、あのっ」
久々すぎて、自分の番号の呼び出し方も、相手の番号の登録の仕方も分からなくてドギマギしてしまう。
「ああ、お前もiPhoneか。触ってもいい?」
聞かれて、ふと見ると、羽住が手にしているのも同じリンゴマークのスマートフォンで。
日織のと、大きさとデザインこそ微妙に違えど、きっと使い方はほぼ一緒なんだろう。
「お願いします」
ソワソワしながらロックを解除して羽住に携帯を差し出すと、ササッと操作されて、あっという間に電話帳に「羽住十升 080-xxxx-xxxx」という新たな連絡先が追加された。
「藤原の番号も、もらったから」