大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「こ、これはっ。仕方なく、ですっ! 修太郎さんがあんなことなさるから……パジャマもっ。宝石みたいに綺麗だったバレンタインチョコも台無しなのですっ」
日織がフワモコパジャマを諦めなくてはならなくなった理由は正にそれで。
「そんな台無しとか。今年は手作りじゃないって日織さんがしょげていらっしゃるから。ほんの一手間かけましょうかとご提案申し上げただけですよ?」
しれっと「日織のせいでもある」と言外に含めながら意地悪くそう言って、修太郎がクスクス笑う。
「しゅ、修太郎さんは意地悪なのですっ!」
言って、ぷぅっと頬を膨らませる様がまた可愛くて、修太郎は次はどんなことをしてあの可愛い唇をとがらせようか?と思ってしまう。
なのに。
「手の、ちゃんとご覧になられてますか?」
悔しさを紛らわせるように日織からキッと睨みつけられて、修太郎はああ、そうだった、と先程眼前に突きつけられた際、無意識に受け取ってしまった葉書に視線を落とした。
日織がフワモコパジャマを諦めなくてはならなくなった理由は正にそれで。
「そんな台無しとか。今年は手作りじゃないって日織さんがしょげていらっしゃるから。ほんの一手間かけましょうかとご提案申し上げただけですよ?」
しれっと「日織のせいでもある」と言外に含めながら意地悪くそう言って、修太郎がクスクス笑う。
「しゅ、修太郎さんは意地悪なのですっ!」
言って、ぷぅっと頬を膨らませる様がまた可愛くて、修太郎は次はどんなことをしてあの可愛い唇をとがらせようか?と思ってしまう。
なのに。
「手の、ちゃんとご覧になられてますか?」
悔しさを紛らわせるように日織からキッと睨みつけられて、修太郎はああ、そうだった、と先程眼前に突きつけられた際、無意識に受け取ってしまった葉書に視線を落とした。