大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
***

 さすがに1クラスだけではなく、中学生当時8クラスあった同級生みんなの集まりだったので、玉田や羽住(はすみ)の他にも、7〜8人の世話役がいたみたいだ。

 受け付けをしてくれていた男女や、会を仕切ってくれていたらしい面々が、入り口付近に集まるのを見るとはなしにぼんやり眺めていた日織(ひおり)は、ふと思い出して鞄の中からスマートフォンを取り出した。


『同窓会、終わられたらお迎えにあがりますので連絡してくださいね?』

 会場入りする前に修太郎(しゅうたろう)から告げられた言葉を、愛しい気持ちとともに思い出した日織だ。

 今日は土曜日。
 修太郎も公休日で、実は18時前に会場(ここ)まで日織を連れて来たのも彼だった。

 あれから2時間ちょっと。

 腕時計にふと視線を落とすと、20時半になろうかという頃で。

 日織は、(大好きな修太郎さんのことを随分お待たせしてしまったのですっ)と思った。
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