大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「私……子供の頃からちょっぴり変わっていたので、同級生たちとも少し距離があったんです。なのにそんな私にもこうしてちゃんと案内状が届いて。すごくすごく嬉しかったんですっ。なので……その、どうしても行ってみたいのです」
日織の華奢な身体を布団ごと抱きしめる修太郎の手にそっと触れて、ハッキリと言葉にされた日織からの明確な意思表示。
ここまで素直に「行きたいのだ」と言われて、日織に甘々な修太郎が反対できるはずがなかった。
修太郎は日織の顔を隠す、姫カットの横髪をそっと彼女の耳にかけると、その愛らしく形のいい耳朶に唇を寄せて優しく食んだ。
「お行きになられるといい」
そうして、そのまま吐息を吹き込むように「行けばいい」と告げて、修太郎の反応を気にして戸惑っている日織の背中をそっと押してやる。
(本当は行かせたくなんてありませんが――)
喉元まで出かかった言葉を、理性を総動員してグッと飲み込むと、修太郎は
「ですが……決してお酒は口になさいませんよう」
言ってから、ふと思い出したように「でも……もしもどうしても、の場合は――」と続けようとしたら、「日本酒にしますっ!」
日織が迷いなく言い放った。
日織の華奢な身体を布団ごと抱きしめる修太郎の手にそっと触れて、ハッキリと言葉にされた日織からの明確な意思表示。
ここまで素直に「行きたいのだ」と言われて、日織に甘々な修太郎が反対できるはずがなかった。
修太郎は日織の顔を隠す、姫カットの横髪をそっと彼女の耳にかけると、その愛らしく形のいい耳朶に唇を寄せて優しく食んだ。
「お行きになられるといい」
そうして、そのまま吐息を吹き込むように「行けばいい」と告げて、修太郎の反応を気にして戸惑っている日織の背中をそっと押してやる。
(本当は行かせたくなんてありませんが――)
喉元まで出かかった言葉を、理性を総動員してグッと飲み込むと、修太郎は
「ですが……決してお酒は口になさいませんよう」
言ってから、ふと思い出したように「でも……もしもどうしても、の場合は――」と続けようとしたら、「日本酒にしますっ!」
日織が迷いなく言い放った。