あの瞬間キミに恋した
「渋谷さん~」と廊下に出た途端誰かに呼ばれた私。ん?誰だろう?と振り返ると、相沢君だった。

彼は、相沢拓哉(あいざわたくや)君。
綺麗な顔立ちで昨日から目立ってたからもちろん知っていた。
身長も180cmもあってスタイルも良くて
うん、モデルみたいな外見の男の子。
マリと並んでたら、すっごく美男美女カップルだね!!間違いない。
私と並んだら、妹とお兄ちゃん?に見えるに違いない。

そう、これから図書委員を彼と一緒にする事になったんだ。
まさか、一緒に委員する事になるとは、思ってもみなかったんだけど。

「渋谷さん、これから色々とよろしくね」と綺麗な笑顔で言った。

うわぁ~~~!!何て綺麗な笑顔なの。
しかも、すっごく優しいし。
櫂斗とは比べ物にならないくらいに、カッコ良いし優しいし文句のつけようが無いって言うのは、こういう男の子の事を言うんだろうなぁ。

「うん、こちらこそよろしくね。相沢君」と私は笑顔で言った。

「そうだ!これから一緒の委員なんだから、名字は止めてお互いに名前で呼ばない?」

「それも、そうだよね。じゃあ、拓哉君でいいかな?」

「OK~!じゃあ僕は、紗羅ちゃんでいいかな?」

「OKです。じゃあ改めてよろしくね!!拓哉君」

「こっちもよろしくね!紗羅ちゃん」

そして、拓哉君は私の顔をジーッと見た。

「拓哉君・・・どうしたの?」

「いや、なんでもないよ」と微笑みながら言う拓哉君。

な・・なんだろう?まっいいか・・・。


それから、放課後・・・。

「おい!紗羅帰るぞ」

「わかったわよ」

ったく。そんな言い方しか出来ないのかな。櫂斗は・・・。

「じゃあまた明日ね~~マリ」

「うん、そうそう、隠し事の件は明日みっちり聞くからね~」

あっ!すっかり忘れてたよ。
はぁぁ~!明日が来るのが、何かイヤになってきちゃったよ。

それから・・・櫂斗と私は何事もなく、一緒に帰った。
< 17 / 84 >

この作品をシェア

pagetop