あの瞬間キミに恋した
そして本をしまい始めた私。
すると突然誰かに話かけられた。

「ねぇねぇ、3組の渋谷さんだよね?」

誰だろう?
ってか、すごく可愛いんですけど。
男の子だよね?男子の制服着てるし。
女の子かと思っちゃったよ。
羨ましいくらい可愛いし・・・あはは。

「うんそうだけど、あなたは?」

「え?俺?俺は4組の花山薫(はなやまかおる)

ぷっ!かおる?女の子みたいな名前だ!!でも似合ってて、つい笑っちゃった。

「おい!!今笑っただろ?ちゃんと見てたんだからな!!」

「あっごめんなさい。いや名前があまりにもピッタリだったから。あはは」

「お前・・・ムカつくヤツだな!!」

ん?怒ってる?怒っちゃってるの?
花山君でも、怒ると怖い顔になるんだ・・・。って怒ってるんだから、当たり前なんだけどさ・・あはは。

「ゴメン。改めて、渋谷紗羅です。よろしく~」

「ふん!!二度と可愛いなんて思ったり言ったりするなよ、わかったな!!」

「どうかなぁ~~また言っちゃうかも~~」

「おい!紗羅、いいかげんにしろよ!!」

「はぁ~い!ラジャー!!って言うか、勝手に呼び捨てにしないでよね!!」

「はははっ、お前なんか、呼び捨てで十分なんだよ!!」と偉そうに私に言った。

「あっそ!!じゃあ私は、薫ちゃんって呼ぶね!」と、薫ちゃんにウインクをしながら言った。

「紗羅、お前俺をからかってるのか?」

「いえいえ、めっそうもございません」

「ふざけんなよ紗羅!!薫って呼べ!いいな!!また、その呼び方したら、張り倒すから覚えとけよ!!」

うっ!!怖~~!!マジでその顔は怖いよ、薫君!!

「わかったから、怒らない怒らない」

「怒らせてんのは、何処のどなたさんですか?ったくよぉ・・・」

「んじゃあ、お言葉に甘えて薫って呼ぶね」

「最初から、そう呼べばいいんだよ。ったく手間かけさせやがって!!」

それにしても薫って口悪いなぁ。
櫂斗と良い勝負って感じだよ、あはははは。
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