あの瞬間キミに恋した
「ねぇ、キミも入院するの?」と可愛い顔をした男の子が話かけてきた。

「うん、今日から入院するの」

「そっか・・・。僕は相沢タクヤ。キミの名前は?」

「私は渋谷紗羅。よろしくねタクヤ君」と笑顔で言った。

「こちらこそ、よろしくね紗羅ちゃん」

私達は同じ病室で、それから毎日タクヤ君と一緒に遊んでた私。
トランプしたりゲームしたりお喋りしたり。
そして入院してから、しばらく経った頃。
その日も、私はタクヤ君と一緒に遊んでた。

「やったぁ!!私の勝ち~~」

「ちぇ・・・紗羅ちゃん強すぎだよ~」と、しょんぼりした顔で言うタクヤ君。

「ふふふっ、タクヤ君って神経衰弱苦手なんだね」

「・・・。次は絶対に勝つからね!!」と頬を膨らませながらタクヤ君が言った。

そんな時
「紗羅?いないの?」と聞き覚えのある声が聞こえた。

この声は・・・櫂斗だ!!
いっけない、早く行かなきゃ!!!
私は、どこにいるのかと言うと・・・タクヤ君のベッドにいた。

いつもは、タクヤ君が私のところまで来てくれてたんだけど、いつも来てもらったら悪いなと思って、今日は私がタクヤ君のところに行ったんだ。

そして、自分のベッドに急いだ私。

「櫂斗~~」

「紗羅、どこ行ってたんだよ?」

「ごめん。友達のところで、遊んでたの。それより、櫂斗来てくれたんだね。嬉しいよ私」と笑顔で言った。

「べ・別に来たくて来たわけじゃないんだけど」

「もう~~、素直じゃないんだから!!」

「紗羅ちゃん」とタクヤ君がやって来た。

「あっ、タクヤ君」

「誰だよ、コイツ」

櫂斗・・・なんか怒ってる?ってか口悪いよ。

「さっき言った、友達。タクヤ君って言うの」

「タクヤです。キミは?」

「櫂斗って言うの。私の幼なじみなんだ」

「そうなんだ。よろしくね櫂斗君」と櫂斗に手を伸ばしたタクヤ君。
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