一途な御曹司は溺愛本能のままに、お見合い妻を甘く攻めて逃がさない
「そ、それに……日本に迎えに来てくれた時好きな人ができたって言ったの……あれは嘘ですから!」
(怒られそうだ。それとも呆れられる?)
そう思って言を決して言ったけど、鷹也さんは楽しそうに吹き出す。
「いや、それはさすがに嘘だってわかってた」
「なんで」
「だって、嘘バレバレだし。ローマにもどって沙穂抱いたとき、沙穂さ、ずっと俺を抱きしめて『鷹也さん好き』って言ってたの気づいてなかったのか?」
「えぇっ! うそっ!」
「ほんとだって。それが本心だってわかったから、避妊もしなかったし」
鷹也さんはそう言って、心底楽しそうに何度も笑う。
私は恥ずかしさと、それから嬉しさで目に涙が浮かんだ。