second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結



『・・・恭・・・きょ・・う。』

「雅・・・まだ・・締めないで・・・」


綺麗な鼻筋を持つ彼が、あたしの中で飲み込まれそうになるのをなんとか堪えようと苦悶の表情を浮かべる。
その表情のせいであたしの中にある敏感な部分がもっと、きゅっと締まる。


「・・・みや・・び・・・?」

『だって・・・』

「たくさん・・・抱きしめてあげたい・・から・・・まだ、ダメ。」

吐息混じりの低い声でそう言いながらあたしの瞼や耳、鼻の頭にもキスを落とすことを繰り返して、なんとか堪えきったらしい彼。


「雅・・・雅はおまじないとか・・信じる?」

ようやく息が整ったらしい彼の声はどこか心地良くて優しい。
こんな彼の声も・・あたしは知らない。


『・・・どうだろう?』

「かけてあげる・・・おまじない」


相変わらず心地いい優しい声。
小児科医師らしく、子供だましみたいなことを口にした彼がゆっくりとあたしの中で動き始める。
奥深くまで辿り着いているのに、もっと奥を探そうとする彼に今度はあたしが飲み込まれそうになる。


「・・・みやび・・・」

『・・・きょ・・う・・・』


さっきよりももっと奥の、一番の快感を与えてくれる場所を探し出した恭からも伝わる、彼の、より高くなった熱。


「みやびはもう・・・他の誰のものにも・・ならない・・・」

『・・・きょう・・・?』


あたしと同様にあと少しで快感の頂に届きそうな恭。
それでも彼はまたキスをくれる。
愛おしいと感じずにはいられない顔であたしを見つめて、ちょっと不吉なおまじないらしき言葉を口にしながら。


「みやびは・・2番目の恋が・・・絶対に・・・最後の恋・・・になる・・・」

『・・・きょ・・う・・・』



今度はさっきのちょっと不吉なおまじないとは逆の
あたしの未来を占うようなおまじない。



あたしの1番目の恋の相手が日詠クンならば
2番目の恋はこれからの恋なんだろうけれど

最後の恋
それは、その恋の相手以外にもう誰も恋しいと思わないような尊い恋
そんな恋はあたしには縁遠い言葉だと思っている

でも、おまじないなら
信じてもいいかもしれない

もしそれが外れても、それは
根拠を伴う予測ではなく
根拠なんか一切ないおまじないだったんだから・・・って笑えばいいから



< 101 / 200 >

この作品をシェア

pagetop