second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
「もうひとつ・・・おまじない・・・があるけれど・・・」
『・・・なに?』
「それは・・・もう少し後に・・・みやびが、ちゃんと・・・忘れることができたら・・・教えてあげ・・・る。」
もうひとつおまじないがあるなんて、あたしを期待させておきながら
忘れることができたら・・なんてよくわからない条件クリアで教えるなんてちょっと意地悪な恭。
意地悪なことを言っているのに、なぜか優しく聞こえて
不意に涙が溢れた。
「泣き虫だな・・みやびは・・・」
『そんなこと・・ない・・・』
「じゃあ・・・俺の前だけで泣き虫になって・・・俺がちゃんとみやびの涙を拭ってあげたいから。」
『・・・優しすぎるよ・・・きょう・・・』
彼はあたしの頬を濡らしている涙を親指でそっと拭う。
その仕草までもが優しくて、また涙が溢れる。
「・・・みやびに・・・だけ・・・だ。」
彼はまたその涙を指で拭い上げて、さっきよりも深い吐息混じりの声を振り絞るようにそう囁いてから、あたしの奥深くでもっと激しく動き続け、
『・・・きょ・・・・う?』
「・・み・・や・・・び・・・・」
恭はあたしが聞きたかったもうひとつのおまじないを教えてくれないまま、彼はあたしの中であたしとほぼ同時に、彼の快感を手放した。