second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
病院改革なんて、
新しい施設を作ります・・とか
業務の効率化を図ります・・とか
あたしには直接関係なさそうだと聞き流していたのに
どうやら聞き流すことなんかできない案件になるみたい
でも、なんでそんなシークレット案件を橘クンが知っているんだろう?
『なんで橘クンがこの案件を知っているの?』
「・・・それは・・・今は言えません。」
新生児集中治療という、新生児の病気に対してオールマイティーに対応している彼
その彼が小児循環器という領域でのスキルを上げているのはこういう理由があったんだ・・ということをようやく理解した
でも、この大きな案件をなぜ彼が知っているかはまだわからない
知りたいけれど、これ以上は聞けない
あたしは橘クンのただの同僚だから
だから、自分がすべきことを粛々と行っていくだけ
いざ、この案件が動き出した時にちゃんと対応できるスキルを得られるように
「でも僕が・・・あなたをちゃんと守りますから。」
『えっ?』
「・・・あ、いや、だから、その・・・あなたは僕と一緒に今田さんを守りましょう。新しくやってくる仲間達と共に。」
あたしを守ってくれるという彼の言葉にドキッとしてしまった。
でも、それもほんの一瞬。
その後の言葉で、一緒に頑張ろうということだということがわかったから。
『勉強する。あたしも。橘クンに負けないように。』
「・・・プレッシャー、ですね。それ。」
『あたしのほうがプレッシャーだよ。本当に病院改革するんだってわかったら。』
「僕も・・・ですよ。」
プライベートでは同じ道を歩むことができなかったけれど、病院という場所では同じ道を歩み続けられることになりそうなあたし達は
久しぶりに顔を見合わせて笑った。