second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
それなのに、奥野さんは、俺が彼女のために選んだストールを
・・・別の人のものだと言ってみたり
・・・なんのためにそれをくれたんだみたいに聞いてきたり
・・・俺が彼女から何かを貰えることを期待してそれをプレゼントしてくれたみたいな言い方までしてきて
自分が彼女の中で、単なる同僚という存在であることを
嫌というほど思い知らされた
でも、そう思われても仕方がない
俺は、うちの病院に異動してきた産婦人科医師の彼女から信頼される新生児科医師になることに必死だったから
今、そんな自分になれているかなんて正直わからない
でも、彼女の単なる同僚というポジションから
どんな時でも彼女の視界に入っている男になるのは、
・・・今だ
そういう特別な存在を意識するのは初めてで
そんな強気な想いを抱くのも初めてな俺は
『・・・わかりました。じゃあ、こうやって答えます。』
自分の、“ずっと想っていた日詠さんなんて忘れて、俺を見てほしい”
そんな想いを込めたキスを本人の同意なしの、強行突破で彼女の唇にぶつけた。
時間にしてたった3秒。
想いを伝えるにはあまりにも短すぎる3秒。
でも、自分のことを同僚としか思われていなかった彼女との距離を縮めるには、限界ギリギリであろう3秒。
それでも、感じられたのは
冷え切っていた彼女の唇
そんな唇にさせてしまったのは自分であり、それを温めてあげたいと想う気持ち。
そういう感情が俺をさらに突き動かす。