神様の操り人形
学歴があっても、いい職業に就いていても、人生が楽しくなきゃ意味ないだろ?俺は人生を楽しんでいる。楽しかったらいいじゃねぇか。誰にも言われる筋合いはないんだよ!

夜明けが近付く頃まで盛り上がり、お開きとなった。ふわふわとする頭で歩いて帰る。まあ、歩いてアパートまでは十五分くらいだし大丈夫だろ。

強い酒を飲み過ぎたせいか、いつもより体がフラつく。まあこのくらいなら問題ない。酔っていても喧嘩を吹っかけられたら勝てる自信しかないわ。

フラフラした足取りで歩道橋の階段を登る。そういえば、騒いでいて気付かなかったけど夜はずっと雨が降っていたんだ。階段が濡れている。

ボウッとしながら歩道橋の上を歩き、また階段を降りる。眠い。家に帰ったら秒で寝れる。夕方まで寝て、また薬パーティーを楽しむか。

そう考えていた時だった。ズルリと階段から足が離れる。足が滑ったのだ。

俺の体は階段から無様に転げ落ち、身体中が痛む。手足はあり得ないほどに曲がり、ドクドクと温かい血が流れていく。

俺の意識はそのままなくなった。
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