恋と旧懐～兎な彼と私～

私は暁くんの言葉を聞くと，すぐに見つけ出した。

そしてコップに水道水をいれて，目の端に写ったティッシュにつけ，傷周りをふく。



「いたい」

「当たり前でしょ，じっとして。ほんとは傷が出来てすぐやんなきゃいけないんだからね」



子供みたいに嫌がる暁くんを私は叱責する。

素人なりの手当てが終わると，今度は買ってきたものを暁くんに渡した。



「これ，ポ○リとゼリー。ぬるかったらごめんね」

「んや，ありがと」



暁くんはポ○リと半分ほどごきゅごきゅ飲むと，あとは全部ソファーのしたに置いた。



「はぁ…じゃ，寝るから」

「え」



暁くんはソファーにごろんと寝ころぶ。

ーあろうことか，私の太ももに頭をのせて。



「ちょっ」

「動かないで，寝ずらい」

「あっごめん」



じゃ，ないわ。