恋と旧懐~兎な彼と私~
でも……弘が来てくれたらよかったのに。

どのみち人がいるなら,弘と三人で楽しみたかった。

私はいい人にはなりきれず,そんなことを思ったけど,心の中でくらい許してほしい。



「……ぅ」

「俺人多いの嫌いだから,そうなったら行かないからね。」



うん。いいよ。

そう言おうとして,それを暁くんが強く遮った。

あ……人数は関係するんだ。



「なっだったら絶対私が行くから!」



大人しめの子はおろおろしてて,もう1人の子が言った。

暁くんが,私と二人で出掛けるのが嫌なんだと思う。

それなら仲良くない私と自分でいこうとおもったのかも。

私も同じ立場ならそうしたかも……? しれない。  



「無理。俺は行くって決めたし,そもそも宮崎は愛深に誘われてない」
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