恋と旧懐~兎な彼と私~
「事故だったって。俺だって悲しかったけど,若かったから,母さんの方がひどかった。そんな母さんに,子供らしく俺がいるなんて言葉,かけられなくて,変わりに出たのはいつも大丈夫? だった」




それを,後悔してるんだね。

暁くんだって,たった1人の父親を失ったのに。



「どう見ても大丈夫じゃなくて,それでも必死に俺の母親をしようとしてくれてたのに,俺はそんな言葉で母さんを追い詰めた。今でもよく,母さんは仏壇の前で泣いて,そのまま寝てることがあるんだよ。あの時から,ずっと」



でも,自分が全部悪いみたいな顔,しないで欲しい。



「部屋,ちらかってるでしょ」

「そうだね。とても」



正直すぎたかな。

でも,これくらいで丁度いいと思うんだ。
< 113 / 161 >

この作品をシェア

pagetop