恋と旧懐~兎な彼と私~
決着の浅葱色
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「ねぇ,あの2人,妙に気合い入ってない? 慧ならともかく,暁くんまでなんて珍しいよね」
体育祭が近づいてきた今日この頃。
リレーのチーム振り分けのための50m測定が,男女混合で行われていた。
男女2人ずつ,適当にペアを組んだ2組が一斉に走り,記録を聞く。
私達はもう終わっていて,そんな時に陽菜が私にそう言った。
「あっもう2人の番なんだ……ほんとだ,2人ともやる気がすごいね」
「なんでだろ」
2人仲良く首をかしげても,もちろん答えはでない。
てっきり暁くんは弘と組むのかと思ったのに,弘は健と組んで,2人で真剣そうな顔で慧達を見ていた。
「測定は個人なのに,2人で勝負でもするみたいだね。暁くんに限ってそんなことしないだろうけど」
「……当たってるかもね,それ。私達も見なきゃ。特に愛深」
「なんで? もちろん見るけど」
「なんでも」
「ねぇ,あの2人,妙に気合い入ってない? 慧ならともかく,暁くんまでなんて珍しいよね」
体育祭が近づいてきた今日この頃。
リレーのチーム振り分けのための50m測定が,男女混合で行われていた。
男女2人ずつ,適当にペアを組んだ2組が一斉に走り,記録を聞く。
私達はもう終わっていて,そんな時に陽菜が私にそう言った。
「あっもう2人の番なんだ……ほんとだ,2人ともやる気がすごいね」
「なんでだろ」
2人仲良く首をかしげても,もちろん答えはでない。
てっきり暁くんは弘と組むのかと思ったのに,弘は健と組んで,2人で真剣そうな顔で慧達を見ていた。
「測定は個人なのに,2人で勝負でもするみたいだね。暁くんに限ってそんなことしないだろうけど」
「……当たってるかもね,それ。私達も見なきゃ。特に愛深」
「なんで? もちろん見るけど」
「なんでも」