恋と旧懐~兎な彼と私~
「暁くんってばっ」

「……なに」

「お金,私ちゃんと払うよ」

「いらない…ほら,これ貰っていんでしょ? あと持ち帰りな」



暁くんは台紙から1つだけピンを抜き取ると,ポイっと私に残りのついた台紙をよこす。



「っと,でも!」

「うるさいめんどくさい黙って受け取れば? ……フラ○ペのお返しだとでも思っとけば良いでしょ」

「いやあれは奢りでっ返されるようなものでもないし。そもそも暁くんお金がかからないから来たんでしょ!? 意味なくなちゃうじゃん!」

「だったらこれも俺の奢り。お金がかからないのは理由の1つでしかないし,そもそもプラネタリウムの話だからそれ」



えっえっどういうこと!?



「はぁ,好意は黙って受け取りなよ。それともフラ○ペ代俺に返して欲しいの?」

「それは…」
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