鬼弁護士は私を甘やかして離さない
美沙と思う存分、ホテルの美味しいビュッフェを楽しみ、結婚式の話をして楽しく過ごした。
家に帰ると、先程美沙に言われた言葉が思い出させる。

斗真はあのあと誰とも付き合ってないよ

もう忘れなきゃ、と思うけどどうしても気になってしまう。
私から振ったのに……斗真の言い訳を聞くこともなく私は拒絶した。
嘘をつかれたことがショックだった。

あーーーっ!
もう!
私ったらいつまで引きずってるの?
自分から斗真を信じられなくなったくせに。
家につき、大きく息を吐き出すと肩の力が抜けた。

もう考えるのはやめるっ!

斗真と私の生きる道は違ったってことなんだから。

私は熱いシャワーを浴び、さっぱりきれいに忘れることにした。
もう何度もこうしてきたんだから、そろそろ忘れてもいいんじゃないかと思うのにまだ斗真との思い出を引きずってしまう。
そんな自分が嫌になる。
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