鬼弁護士は私を甘やかして離さない
最上階にある夜景の見える素敵なレストランにエスコートされ私は足を踏み入れた。

今までこんなお店に入ったことなんてなかった。

「真衣、言っとくけど俺だってこういうところにいつも来てるわけじゃないからな。今日は特別」

なんで私が考えてることがわかってしまうんだろう。
母子家庭の私には無理な場所。 
仕事をしていてもこんな贅沢はしたことがなかった。
そう思ったことを恵介に見抜かれて驚いた。

「いつもと同じように美味しいご飯を一緒に食べよう」

私が頷くと恵介も笑って頷いてくれた。
さっきの顔とは少し違ってやっぱりまた余裕の顔に戻っていた。

恵介の言ってくれたように、景色も食事も何もかも特別だったけど恵介と食べる食事はいつも通り楽しかった。

「真衣。今日ここに泊まらない?ダメか?」

私は恵介の提案に驚いた。
でも私も今日は恵介とくっついていたかった。
俯きながら頷くと恵介も頷いているのがわかった。

手を上げチェックを頼むとウェイターはスマートに黒いファイルを持ってきた。
恵介はサインをすると立ち上がり、私の手を握りしめた。
そのまま導かれるようにエレベーターで客室フロアへ降りた。

カードキーを差し込み部屋へ一歩踏み入れると窓にはまた夜景が見えた。
でも夜景を楽しんだのは一瞬で、すぐに恵介に抱きしめられた。

「真衣」

「恵介の腕の中、いつもあったかいね」

「ここは真衣限定。これから先、真衣以外はここに入れない」

そういうとキスをされた。
さっきあんなにしたのにまたキスをされると離れるのが寂しくなり、もっとと求めたくなってしまう。

恵介の手が私のアップにしていた髪留めを外した。
ワンピースのファスナーを下ろされ、むかれそうになった。

「恵介、待って。シャワーだけ浴びさせて。今日暑かったから昼間汗かいたの」

「俺は気にしない。むしろ真衣の匂いにそそられる」

「嗅いだらダメ!本当にシャワー浴びさせて」

「仕方ないな。真衣に嫌われたくないから待ってるよ」

そういうとそのままシャワールームへ案内された。

私はすでにファスナーを下されてしまったワンピースを脱ぎ、バスルームへ入った。

久しぶりの行為を前に緊張した顔が鏡に映っていた。念入りに洗い、またワンピースを着るわけにいかず、バスローブを羽織り出ると恵介は私の顔も見ずにバスルームへ向かってしまった。

ふと見るとテーブルには恵介が飲んだらしきお酒が置かれていた。

私は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出しソファに座っているとあっという間に同じくバスローブを着た恵介が出てきた。

私の隣にピッタリと寄り添うように座り、グラスに残っていたお酒をグッと飲み干した。

私の腰に手を回し、そのまま膝の上に抱き上げられた。
私は恵介の膝に座り抱きしめられると首筋を恵介が舐め上げた。

キャッ……

驚いてビクッとすると、恵介の左手がバスローブの合わせの部分から入り込んできた。
右手は私の左手と繋いできた。

恵介の手が私のブラの上から触り始める。やがて中に入り込み直接もみあげ始めた。先端も摘むように刺激され、私の声が漏れてしまう。
自分の声に恥ずかしくなり、唇を噛み我慢していると気がついた恵介が耳元で「我慢しないで」と囁きながら耳を舐め始めた。

「あぁ、あぁ……ん、恵介!」

私は我慢できず背中にいる恵介に顔を向けると恵介は口にキスをしてくれた。

「真衣、ベッドに行こう」

そういうと膝の上にいる私を抱き上げ、ベッドの上にそっと下ろしてくれた。
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