風雅堂異談
眼前に広がる光景。そこはピンク一色。そして、部屋のあちこちにはキティグッズの数々…


「き、キティラーなの?あのおばちゃん。」


「べ、別にいいじゃありませんか!個人の趣味に年齢は関係無いです!あなたに迷惑掛けて無いでしょう!」
ムキになって、都を庇う中川。
良く見ると、中川のネクタイにはキティが…


「びっくりしただけです。ごめんなさい。そう個人の趣味は自由ですよね!因みに中川さん、パンツもキティですか?」目をいたずらっ子のように輝かせ優が聞く。


「な、何故それを…さ、さすがに霊能者。良くわかりましたね?」
赤くなりながら、中川が頷く。
そんな中川をほっといて部屋の中に入る優。


「う~ん、部屋だけ見ると若い女の子の部屋みたいだな。特に変わった所は無いみたいだ。おっ!枕元に読みかけの本があるぞ!」


本を手に取る優。
『異端抄』
「あーっ!思い出した。窓の外のおじいちゃんが売りに来た本だ!中川さん、ここ数日で都さんに特に変わった事は?」

暫く言いよどんでいたが、中川が重い口を開く。


「実はですね、此処だけの話しですよ。都が霊視するって言っても、実は事前に私が相手の事調べて教えてたんです…
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