愛と呪いは紙一重
男性の名前は小室拓人（こむらたくと）。大手と言われる企業に勤めていたものの、胃腸関係の病気を発症してしまい、入院している。愛が拓人の担当看護師を任されていた。

「田中さんって、いい看護師さんだよね」

「そんなことないですよ！私、まだ二年目ですし失敗も多くて……」

そんな二人は互いを見る時に優しい目をしていて、特別な感情を抱いているのだと見ているだけの恵にもわかる。

場所は変わり、二人は想いを伝え合って交際を始めるところが映った。カフェ巡りをしたり、映画を見たり、デートをする二人は楽しそうだ。

そんなある日、SNSがきっかけで起きた事件をニュースで報道されていた時、夕食を食べていた愛が拓人に訊ねた。

「怖いね。私、インスタとか持ってるけどこういうニュースばっかり目にするから投稿するなんて怖くてできないんだよね」

「俺も怖いと思う。誰が見てるかわからないし、SNSなんてダウンロードすらしてないよ」

SNSの話はここで終わってしまう。だが数日後、拓人が愛の家に泊まりに来てお風呂に入っている時のことだった。
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