【現代恋愛】【完結】執着的な御曹司は15年越しの愛を注ぐ
少し頭を冷やしたい私は、螺旋階段で向かうことにした。階段を使う人はあまりいないのか、急に静寂に包まれる。握ったままの、誠さんの部屋番号を何度も見返してしまう。
なにやってるんだろう。私は思わず、残り少ない階段を駆け出した。
「ベッドも広いなあ」
部屋のベッドに寝転がって、なんとなく、昨日の朝目覚めたベッドを思い出してしまう。
誠さんと私が暮らす家。つい十数時間前のことなのに、まるで随分昔のことのように感じる。
今のこの状況も、現実味なんて正直ない。
私ときららの部屋は、2人で泊まるのに丁度いい部屋だと優くんに教えて貰った。
私はベットの上から部屋を見渡す。確かに、ベッドは二つだし、ウェルカムドリンクと添えられたフルーツも2人分だ。けれど、2人では絶対持て余すほど広い。
そして、暇も持て余している。自分からお茶を断っておきながらなにをしていればいいのか分からない。こうなると、また誠さんのことばかり考えてしまう。
目の前で伏せてあるスマホは、三分に一回はひっくり返して誠さんのメッセージを確認してしまう。
……既読は、もちろんまだついていない。
はあ、と溜息をついてスマホを裏返す。と、同時にピロンッと受信音が鳴った。
「誠さん!?」
『お姉ちゃんへ 優さん用事が出来たって~アタシはスパにいってくるね~』
なにやってるんだろう。私は思わず、残り少ない階段を駆け出した。
「ベッドも広いなあ」
部屋のベッドに寝転がって、なんとなく、昨日の朝目覚めたベッドを思い出してしまう。
誠さんと私が暮らす家。つい十数時間前のことなのに、まるで随分昔のことのように感じる。
今のこの状況も、現実味なんて正直ない。
私ときららの部屋は、2人で泊まるのに丁度いい部屋だと優くんに教えて貰った。
私はベットの上から部屋を見渡す。確かに、ベッドは二つだし、ウェルカムドリンクと添えられたフルーツも2人分だ。けれど、2人では絶対持て余すほど広い。
そして、暇も持て余している。自分からお茶を断っておきながらなにをしていればいいのか分からない。こうなると、また誠さんのことばかり考えてしまう。
目の前で伏せてあるスマホは、三分に一回はひっくり返して誠さんのメッセージを確認してしまう。
……既読は、もちろんまだついていない。
はあ、と溜息をついてスマホを裏返す。と、同時にピロンッと受信音が鳴った。
「誠さん!?」
『お姉ちゃんへ 優さん用事が出来たって~アタシはスパにいってくるね~』