遊び人の美容師に溺愛されてます。
『なんなの?』

「ごめんね。巻き込んで。あの女、しつこくて困ってて。で、たまたま、君がいて、巻き込んじゃった。」

「なんなんですか?私、赤の他人にブスと言われました。自覚はしてますけど、言われると腹が立つ。」
「本当にごめん。ブスじゃないよ。」
「イヤ、自覚はあるんで別にいいですけど。あなた最低ですね。」

「なんか、ああやって、彼女気取りの女苦手で。俺、『彼女作る気ない』って言ってるのに。
 ちょっと仲良くなって、やったからって、彼女気取りは辞めて欲しい。」
「ホント最低ですね。女をなんだと思ってるんですか?」
「女。」
「もういいです。さようなら。」

『話にならない。こんな男に費やす時間が無駄。』

「待ってよ。今度、お礼になんか奢るよ。」
「結構です。さようなら。」
私は、帰った。
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