新月Days
1・
あぁ…やばいかもしれない。
水だけで過ごした昼休み。
ベンチから立ち上がったら、目の前がぐるぐる廻っている。
立ち眩んだ目の奥に、日差しが容赦なく照りつけてくる。
気持ち悪いし、なんだかこのまま倒れてしまいそうで、
ベンチに手を突いて、そのまましゃがみ込んだ。
こうやって、具合が悪そうにしてたって、誰も助けてなんてくれない。
だって、あたしだもの。
いつもいつも、1番になんてなれない、あたしだもの。
.
< 1 / 248 >