新月Days



朝、起きたらすでにツキトはいなかった。



着替えるために、早めに家に帰ったんだろう。



ベッドには、ツキトの体温と甘い香りが残っていた。



あぁ…帰っちゃったのか…。



今日、あたしは休みだ。だらだらと起き出したら、ローテーブルの上に、見慣れた不格好なおにぎりとメモ用紙。



“アヤちゃん。おはよー。ご飯はちゃんと食べましょう。(おにぎりの中身は、かぴかぴ気味の梅干しです。今度一緒に買い物行こうね。)ツキトは山へ芝刈りに行ってきます。アヤちゃんは、ゆっくり休んでね。では。”



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