新月Days



沈黙した携帯に安堵して、ソファーに沈み込んだ。



一体今更、どういうつもりなんだろう?



何を話せと言うんだろう?



ツキトと歩いていて、あの人とすれ違ったのは、一昨日のこと。



精神的に不安定になったあたしを、ツキトはただ抱きしめてくれた。



『大丈夫。』



ツキトが繰り返せば、本当に大丈夫になれた気がして。



あたしもツキトを抱きしめ返した。



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