新月Days



自分の部屋まで連れてきてくれたツキトは、あたしにシャワーを使わせてくれて、出てきたあたしと入れ替わりにシャワーを使った。



「さて、と。大丈夫?アヤちゃん。」



気遣う声はやっぱり優しくて。



「ツキト、あのね。」



話し出したあたしに、


「うん?」



先を促す、ツキト。



「あたし、あの人に話したの。もう、あなたのことは引きずらない。って。」



「そう。」



呟いたツキトは、手のひらであたしの手のひらを包んだ。



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