新月Days



「俺、出張だったんだよ。すっごく忙しくて。まぁー、忙しかったのは本当だけど、半分嘘かな。」



少し笑って。



「ショック療法。ね?俺の大切さに気がついたでしょ?」



優しい目で、あたしをのぞき込んだ。



「気がついたなんてもんじゃ、ないよ。」



気がついていた。ずっとずっと前から。



あたしを真っ直ぐ想ってくれた、ツキト。



甘えて寄りかかるのは、やめよう。



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