先輩、付き合ってください。



「…………後輩くんの気持ちはずっと知ってるし、疑ってないよ」



毎日毎日、こんな私に飽きもせず、話しかけてくる

懲りずに“好き”と伝えてくる。



「良かったです」



そんな君に、いつかこの気持ちを返せる時が来るのかな?



「さ、先輩っ、次はペンギンですよ〜〜〜っ」



「うん。……あ、待って」



「??どうしたの、先輩」



………ぎゅっ

私は後輩くんの左手を握った


ちょっとだけだけど、なんか離れがたくて。



「あーーーーーー、俺今日命日だったりする?」



「えっ?」



「はーーーもう、先輩の沼は深いです、マジで…………」



____繋がれたその手は帰る時まで後輩くんが離さなかったのは、2人だけの秘密。


< 29 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop