かけて、其れ切り
私は彼女の言葉に恥ずかしくなって、思わず俯いた。無意識に、手の中のマスコットをギュッと握りしめる。
「お嬢さんは今、何年生?」
そんな私に、彼女が優しく問いかけてくる。
「さ、三年生です……」
視線を下に向けたまま、消え入りそうなくらい小さな声で答えると、彼女が「じゃあ、まだ英語は読めなくても問題ないわ」と、静かな声音でつぶやいた。
「せっかくだから、中、少し覗いてみない? ――あなたにぴったりの可愛い物があるのよ?」
付け加えるようにそう言って、彼女は御伽噺に出てきそうな、可愛らしい木の扉を開けてくれた。
それと同時に店内からふんわりと、甘い香りとともに、外気よりいくらか涼しい空気が漂ってきて、私は思わず店内に目を向ける。
「お嬢さんは今、何年生?」
そんな私に、彼女が優しく問いかけてくる。
「さ、三年生です……」
視線を下に向けたまま、消え入りそうなくらい小さな声で答えると、彼女が「じゃあ、まだ英語は読めなくても問題ないわ」と、静かな声音でつぶやいた。
「せっかくだから、中、少し覗いてみない? ――あなたにぴったりの可愛い物があるのよ?」
付け加えるようにそう言って、彼女は御伽噺に出てきそうな、可愛らしい木の扉を開けてくれた。
それと同時に店内からふんわりと、甘い香りとともに、外気よりいくらか涼しい空気が漂ってきて、私は思わず店内に目を向ける。