落ち切るまでに断ち切って
***
エアコンをきかせた和博の家で、2人で作った夕飯を一緒に食べてから、シャワーを浴びて抱き合う。
「ピアス、ちゃんとよけた?」
和博が気にしているのは、ペリドットが揺れる、フック式のピアス。
付き合い始めてすぐの誕生日に彼が私にプレゼントしてくれたものだ。
珍しく私も気に入って、無意識にずっとこればかり身につけている。
和博はそれが嬉しいみたいで、一度つけたままことに及んで片方なくしてしまった時なんか、私より必死になって探してくれた。
「大丈夫。そこの小皿に」
失くさないために和博が用意してくれた、ガラス製の小さな小皿を指さしたら、ホッとしたように彼が力を抜いたのが分かった。
「おいで?」
彼のことを好きかどうか分からないと言いながら、求められればこんな風に恋人同士の営みを拒まない私は、やっぱり優柔不断でダメな女だ。
エアコンをきかせた和博の家で、2人で作った夕飯を一緒に食べてから、シャワーを浴びて抱き合う。
「ピアス、ちゃんとよけた?」
和博が気にしているのは、ペリドットが揺れる、フック式のピアス。
付き合い始めてすぐの誕生日に彼が私にプレゼントしてくれたものだ。
珍しく私も気に入って、無意識にずっとこればかり身につけている。
和博はそれが嬉しいみたいで、一度つけたままことに及んで片方なくしてしまった時なんか、私より必死になって探してくれた。
「大丈夫。そこの小皿に」
失くさないために和博が用意してくれた、ガラス製の小さな小皿を指さしたら、ホッとしたように彼が力を抜いたのが分かった。
「おいで?」
彼のことを好きかどうか分からないと言いながら、求められればこんな風に恋人同士の営みを拒まない私は、やっぱり優柔不断でダメな女だ。