お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
宮ノ内邸には常に今マスコミが張り付いている状態で、咲のことが世間で注目されていた。

なるべく咲の目に触れないようにと玲も玲の母も気を付けている。

「おいで」
玲はソファの隣に座り、咲の体を抱き寄せて、自分に寄りかからせる。
「眠くなったら寝ていいから。」
そう言って、咲に毛布をかけなおす。
ただ咲の肩をさする。

骨がごつごつと出ている咲の体。
明らかに痩せすぎている。

前から痩せていた咲。でも今は明らかに病気だとわかる痩せ方をしていた。

咲も食べる努力をしようと、口に食べ物を運んだり、食べられそうなものをリクエストしているのに、どうしても心が、体が拒否するように吐いてしまう。
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