お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「でかけよう」
咲が目を覚ますと、すでに支度を済ませた玲が待っていた。

「いってらっしゃい」
玲の母に支度を手伝ってもらい、咲は玲に支えられながら車に乗り込んだ。

「今日はいい天気だな。」
ジーンズにパーカーというラフな格好の玲。
咲は動きやすいパンツに玲から借りたパーカーを着ている。
「ペアルックみたいだな」
そう言って笑いながらハンドルを握る玲。
サングラスがよく似合っている。

その横顔に少しどきどきしながら久しぶりの外の空気を吸い込む咲。
「少しだけな。」
そう言って玲は咲の乗っている助手席の窓を開けた。
代わりに、咲の膝に自分の上着をかける。
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