お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「頭痛はいかがですか?」
「平気。」
何とか少しでも咲の気持ちをほぐそうと話しかけるけれど、咲の表情は硬い。
見るからに全身に力が入ってしまっている。

「お嬢様」
「なに?」
「今日はいい天気ですね。」
「・・・」
ふと足をとめて咲は外をみる。

長い長い廊下は大きな窓が並んでいて、庭園も見える。

この後、庭園へいける。リフレッシュできる。
だから頑張れ。

玲からのエールを、咲はちゃんと受け取った。
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