お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
なのに、その瞳からは涙が流れている。

長い長い時を越えて。やっと想いを口にすることができた二人。
これまでの道のりは決して易しくはなかった。

そして、やっとたどり着いたこんなにも幸せな場所。
でも、ここにずっといられないことはわかっている。

言葉にしなくてもいつしか交わしていた約束のように、二人は言葉にしなくても今がずっと続かないことをわかっている。


時計の針を戻すように、水遊園のベンチに座り二人は話をした。



どんな咲にも玲はどきどきしている。

愛おしさにどうにかなってしまいそうなほどだ。
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