お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
不敵に笑っているのだろう。
「予定通り、たつつもりです。」
自分の言葉を何度も心の中で繰り返す。


「玲、冷めちゃうよ。」
不意打ちで扉を開ける咲に、玲は携帯のマイクに手をあてて、口を動かす。
”わかった”と。

咲も”ごめん”と口を動かして、洗面所の扉を閉めた。


いつものように、3人で笑いながら食卓を囲み、いつものように、咲と玲で食器を片付ける。

玲の母は用事があって今日は夜まで帰らない予定だ。

片付けが終わると、咲は庭に出て花の手入れを始める。
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