お嬢様の恋 ～秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない～

「あぁ」
もう嘘はつかないと決めている玲。
咲の方を見ながら正直に言う。
今ならば何を聞かれても正直に真実を話そうと決めている。

「・・・そう・・・」
急に咲の声が震えだす。
手に持っていたカップがカタカタと音を立てる。

「咲。」
咲の手からカップを預かり、机に置くと、玲は咲の震えている手を握る。
咲が玲の方を見つめる。
何かを訴えるような瞳で。

「あとどのくらい？」
「ん？」
震える声のまま玲に言う咲。