お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
政信に対して昔は全身を硬直させていた咲。
最近は以前よりも言いたいことを言えるようになり、肩の力を抜いた状態で向き合えている。

政信に対して微笑みすら向けられるようになった咲。

その表情は自信に満ちていた。

出会ったころの咲とはまるで別人のようだ。


咲が変わり始めてから政信も変わった。
娘の前で笑顔を見せることもある。

真岸はそばで二人を見ながら、実はこの親子そっくりなのかもしれないと思い始めていた。

ふたりとも、かなりの不器用だ。
仕事に関しては努力でカバーしているものの、実際はコミュニケーションをとるのが実に不器用で下手だ。
< 163 / 320 >

この作品をシェア

pagetop