お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「食事が終わったら、少し休憩をしてもいい?」
「はい。あらかじめスケジュールに余裕を持っています。今日はいつも以上に食べられましたね。」
「うん」
咲は真岸に敬語を使わなくなった。
この3年で咲と真岸の関係も変わった。

真岸は手のかかる妹のように咲を想っている。
咲は秘書としてではなく、頼れる兄のように真岸を慕っていた。

「では30分後に。」
「ありがとう。」
食後に咲が向かったのは大好きな庭園の中にある花畑だ。
季節は春。

今でもこの場所が大好きだ。

大好きな場所から空を見上げる。
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