お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「お礼を言うのは私の方です。克子さんには本当にお世話になって。なのに亡くなったことをあとから知ったんです。葬儀にも参列せず申し訳ありませんでした。」
「とんでもありません。それに、お嬢様はいらっしゃいませんでしたが、お父様が参列してくださいました。宮ノ内グループの葬儀場も無償でかしてくださって。母を立派に送りだせたのも、代表のご厚意のおかげです。今も、感謝しています。」
「父が?」
清次の言葉は初めて知ることばかりだった。
「代表は私にお気遣いの言葉をかけてくださいました。母が生前お嬢様を支えてくれていたからと頭を下げてお礼まで言ってくださったんです。」
「・・・知りませんでした。」
「テレビで見る代表は冷たく厳しそうな印象でしたが、そうではないのだとあの日知りました。」
少し前の咲には信じられない話だが、今は信じられる。
不器用なだけで心のない人じゃない。
今の咲には父が分かる。
「とんでもありません。それに、お嬢様はいらっしゃいませんでしたが、お父様が参列してくださいました。宮ノ内グループの葬儀場も無償でかしてくださって。母を立派に送りだせたのも、代表のご厚意のおかげです。今も、感謝しています。」
「父が?」
清次の言葉は初めて知ることばかりだった。
「代表は私にお気遣いの言葉をかけてくださいました。母が生前お嬢様を支えてくれていたからと頭を下げてお礼まで言ってくださったんです。」
「・・・知りませんでした。」
「テレビで見る代表は冷たく厳しそうな印象でしたが、そうではないのだとあの日知りました。」
少し前の咲には信じられない話だが、今は信じられる。
不器用なだけで心のない人じゃない。
今の咲には父が分かる。