お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
その時、スーツ姿の男とすれ違った。

いつもならば咲を守るために咲の元へ戻る真岸。

でもその人を見た瞬間、少し泣きそうだった。



いつの間にか咲の想いも、願いも、感情も、まるで自分のもののようになっていた真岸。
思い入れが強すぎたのだろうか。

その人を見て、目と目が合った瞬間、心から安心して泣きそうなほど心が震えた。




そして、微笑みながら咲のいる場所から、離れた。
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