お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「・・・れ・・・い・・・」
「ここにいるよ。ちゃんとここにいる。もう大丈夫だ。」
他の誰の言葉よりも安心できる声、ぬくもり。

「れい・・・」
思うようにならない自分の体。
咲は何度も何度もその名前を呼ぶ。

「ここにいる。大丈夫。もう大丈夫だから。」
その度に、返ってくる言葉に安心しながら、もう一度咲は夢に落ちた。


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