お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
「お前たちはどうしようもないな。」
広い広い食堂。
その中央に置かれた大きな机。

「お父さんの娘ですから。」
机の端には自信に満ちた表情で無邪気に笑う咲。
「全く。」
口では厳しい言葉を発していても、明らかに表情が柔らかくなった反対に座る咲の父、政信。

「お前の影響か?」
政信が机の中心に視線を送る。
「違いますね。お二人はそっくりですから。」
そこで笑うのは、玲。

「どこが?」「どこがよ」
政信と咲が息もぴったりに反論する。

そんな二人を見て玲はさらに笑った。
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