お嬢様の恋 ～秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない～

あの悲惨な事件から1年。

咲はすっかり回復して、化粧品メーカーと製薬会社の社長としてばりばり仕事をこなしている。

「玲、今日は挨拶周りだから、手土産の用意頼んだぞ。」
「手配済みです。」
玲の言葉に政信が満足そうに微笑む。

玲は宮ノ内グループの次期代表として、今は政信について仕事をしていた。
政信はすでにほとんどの仕事を玲に任せていて、来月には政信は理事長に、玲が新しい代表に就くことが決まっている。

「二人とも、仲良しね。」
そんな二人を見て微笑む咲。
「そうかな」
玲が微笑みながら政信をみると、耳を赤くしながら「全然違う」とコーヒーを口に含む政信。