お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
その時、ハウスの奥にあったはずのものがないことに気づいた玲は、すぐに体の向きを変えてもう一度ハウスの外に出る。
「咲!」
向かったのは東屋から見える庭園の端の方だ。
いつも克子は季節の花が一面に咲くようにしていた。
そのために、今咲いている花だけでなく次に植える花も育てている。
玲がハウスの奥でないことに気づいたのは克子の還暦のお祝いで玲と咲がプレゼントしたスコップがないことだった。
雨に濡れないようにといつもハウスの奥に保管していたのを玲も咲も知っている。
そして克子はそのスコップを使って次に咲かせる花の準備を庭園の端にある場所でしていたことも知っている。
「咲!」
雨音にかき消される玲の声。
真っ暗な中で玲は額に手をあてて雨の中に咲を見つけようとする。
「咲!」
向かったのは東屋から見える庭園の端の方だ。
いつも克子は季節の花が一面に咲くようにしていた。
そのために、今咲いている花だけでなく次に植える花も育てている。
玲がハウスの奥でないことに気づいたのは克子の還暦のお祝いで玲と咲がプレゼントしたスコップがないことだった。
雨に濡れないようにといつもハウスの奥に保管していたのを玲も咲も知っている。
そして克子はそのスコップを使って次に咲かせる花の準備を庭園の端にある場所でしていたことも知っている。
「咲!」
雨音にかき消される玲の声。
真っ暗な中で玲は額に手をあてて雨の中に咲を見つけようとする。