お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
部屋から食堂までの廊下を車いすで移動する咲。

車いすを押しながら真岸はかわいそうという感覚が膨らんでいた。

体はこんなにもぼろぼろで、心はとっくに悲鳴を上げている。

3か月前に倒れて以来、車いすで移動することだって増えた。



なのに、誰も咲をとめない。
誰も咲を守らない。
むしろ咲に厳しく、さらに努力することを求める。

マスコミも無責任な記事を載せて咲をさらに追い詰めている。

もう十分だろ。
かわいそすぎるだろ。
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