お嬢様の恋 ～秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない～

咲から、学ぶことも多い。
そして何よりも、今は咲のそばで咲を守りたいと思う。

決して政信に”解雇”という言葉を出されても、自分のことは心配しなかった真岸。
むしろその事態になれば、咲はどうなってしまうのか、咲を心配した。

「今日は午後まで予定は入れていません。ゆっくりと体をお安めください。私は13時にもう一度お嬢様の部屋にお迎えに上がります。」
「・・・」
咲は声を発することすらできないまま、小さく頷いた。




誰もいなくなった部屋。
咲は車いすから降りるとすぐにトイレに駆け込んだ。

胃の中の物を吐き出す。